大村智名誉館長 ごあいさつ

韮崎市立大村記念図書館名誉館長の大村智です。

わたしは常に、茶の湯の心得とされる「一期一会」を信条としてきました。どの機会も二度と訪れることはありません。 訪れたチャンスをつかみ取ること、仲間や微生物たちに深い尊敬と思いやりを抱き続けることが大切です。そうした思いが、科学研究や発見の基礎になります。
もちろん、本との出会いも「一期一会」です。
そして、本を読むことは大切です。本を読むことで脳を刺激し、字を覚えます。

書(ふみ)読めば
昔の人はなかりけり
みな今もある
わが友にして
(江戸時代の国学者・本居宣長)

国学者として後世に偉大な業績を残した宣長は、古今の書籍やそこに記された教えについて、身近に感じるほどに深く慣れ親しんでいたのでしょう。 何か大きなことを為すために、読書がいかに重要かがよくわかります。

また、特に若いみなさんに伝えたいのは、「何回読んでも新しく、また新たな自分を発見できる本を持つこと」。すなわち、学生時代に良き書物を得る努力をするべきだと思うのです。

韮崎市立大村記念図書館には私が集めた絵画作品を展示しています。作品の醸し出す心安らぐ癒しの効果が、なお一層館内の雰囲気を良くし、読書や調べものをおこなう優れた空間になるものと思います。
ぜひ図書館を活用して、みなさんの生活を豊かで実りあるものにしてもらいたいと願っています。

韮崎市立大村記念図書館名誉館長
大村博士サイン

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